Ｆ薬局は７０代前半のオーナー管薬で社長のＦ様と娘さん（薬剤師）のお二人で切り盛りしてきた調剤薬局です。お隣の処方元クリニックのマンツーマン薬局として実に３５年間の長きに亘って営業を続けてこられました。

処方元は数年前に代替わりして２代目となっていました。Ｆ様もご高齢になりご自分の薬局を娘さんに継いでもらおうと考えていらっしゃった時期もあったと思いますが、残念なことに娘さんの健康状態があまり良好ではなく無理が利かないこと、また今後の調剤薬局を取り巻く環境も厳しくなる一方で苦労も多いだろうという判断から、娘さんのご了承のもと、跡を継がせずに、第三者に薬局を譲渡して引き継いでもらうという決断をされたのでした。

処方元のドクターは２代目で４０代とお若く、評判の良いドクターであったため沿線の患者さんが広域から来ていました。小規模ながら十分に黒字で経営できる薬局であったことからすぐに数社が名乗りをあげましたが、最もご熱心かつ売り手オーナーとの面談時の印象も良かったＡ社に譲渡することになったのでした。また後日談ですが、Ａ社の社長と処方元ドクターには偶然に共通の知人がいたことも判り、とてもスムーズに承継することが出来ました。
Ａ社ではＦ薬局を引き継ぐにあたりずいぶんと古くなっていたＦ薬局の看板を取り替え、内装工事も行なったことでとても明るい雰囲気の薬局に様変わりしました。
Ｆ薬局は引き続き地域の患者さんに支持される薬局として残っていくものと思います。

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