Ｓ社は調剤薬局事業と介護事業を手掛けている会社で社長が薬剤師で調剤薬局事業を、そして奥様が看護師で介護事業を営んでおられました。介護保険制度が導入された直後から介護事業に参入され、現在は訪問介護、デイサービス、居宅介護支援事業等の介護サービスを地域密着で提供しています。

これまで10数年にわたり介護事業運営をしてこられたわけですが、周辺の事業者との競合も激化する中、自社単独での運営に限界を感じておられました。
介護事業部は年商約1億円で業績も良好でしたが、奥様としては、ご自身の運営ではこれ以上業容を拡大したりサービスの質を高めていくことも難しいと考えられるため、他の企業で事業を成長させてくれるようなところに譲渡したほうが良いとの結論になり、譲渡をご決断されたのでした。

一方、買い手となったＭ社は大手商社のグループ会社であり、Ｓ社と同じく調剤薬局の運営と高齢者住宅の運営（介護事業）を主に行っています。Ｍ社は今後、介護事業の更なる拡大を考えており、エリア的にもＭ社と近く、かつ好業績をあげているＳ社の介護事業の事業基盤（人材とノウハウ）に魅力を感じ、今般のＭ＆Ａが成立したのでした。
Ｍ社にはＳ社の有する介護事業のノウハウを上手く引き継いで頂いて、本件Ｍ＆Ａが今後の介護事業拡大の契機となるように是非とも頑張って頂きたいと思います。

本件も売り手、買い手ともに誠実でお人柄も良い方々でしたので、気持ちよくサポートさせて頂くことが出来ました。大変名残惜しいですが、皆様方の今後のご多幸を心よりお祈りしております。

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