食品スーパーＭ社はＴ社長が大手スーパーから独立し、26年前に創業された会社です。地域密着型のディスカウントスーパーとして、息の合ったご夫婦が二人三脚で切り盛りしており、地元のお客様に長年にわたって支持されてきました。Ｍ社とは15年前にＭ＆Ａで大手チェーンの不採算店を譲り受ける際にお手伝いをして以来のお付き合いになります。
その後店舗を数店舗に広げられた時期もありましたが、健康問題を抱え体調が思わしくないことから、ご自宅近くの創業店舗を除いて売却し、１店舗のみ運営する会社として、今日に至っていました。
長引くデフレと消費低迷、競合激化のため業績も年々落ちてきており、健康問題を抱えていること、またお子様たちが社会人となり子育てもひと段落着いたことから、最後に残った創業の店舗も譲渡し、会社をたたむことを決意されたのでした。

一方、買い手となったＦ社は異業種から食品スーパー事業に参入し、生鮮食品を均一プライスで販売するという独自の販売手法とノウハウを持つ企業であり、同業態の多店舗化を目論んでいます。地域では抜群の知名度のあるＭ社のことは良くご存じで、近隣の商圏等も良く知っていらしたことから自社業態で運営すれば勝算ありと判断、諸条件についても合意に至り、この度のＭ＆Ａが成約しました。

Ｍ社のＴ社長のように買い手としても売り手としても長きに亘ってお付き合いし、折に触れてご相談を頂ける関係というのは、大変にありがたいことです。実に15年近いお付き合いで会社の成長のお手伝いから、会社をたたむお手伝いまでをお任せいただいたことになります。このようなクライアント様と長期に良好な関係を築けるような良い仕事を今後も積み重ねてまいりたいと思います。
最後になりますが、Ｔ社長、長い間本当にお疲れさまでした。

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