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事例紹介

事例紹介

2012.07 調剤薬局のM&A(株式譲渡)が成約いたしました。

B社(譲渡側)の概要

業種
調剤薬局の運営
年商
2億1000万円
従業員数
13名
所在地
甲信越エリア

K社(譲受側)の概要

業種
調剤薬局の運営
年商
1億5000万円
従業員数
-名
所在地
甲信越エリア

B社は、薬剤師のN社長が30年前に地元スーパーのテナントとして薬局を開業して以来、長い歴史がある会社です。地元スーパーに乞われて一気に出店し、5店舗まで業容を拡大していた時期もありました。結局、薬剤師の確保ができずに2店舗同時閉鎖を余儀なくされ、大きな損失を出す等の厳しい局面もあった様ですが、なんとか乗り越えてこられました。現在は薬局2店舗の体制ですが、OTCの売上は1割程度で収益性の高い保険調剤の売上が全体の9割を占めており、近年は業績も黒字基調で推移していました。

N社長は当初息子さんに事業を継いでもらいたいと考えていらしたようですが、肝心の息子さんが別の事業を行っており、そちらで手いっぱいのため、結局B社は継がないということになったのでした。N社長は67歳。一緒に店舗を切り盛りしてきた奥様も同じ年で、健康状態にも不安を抱えておられ、後継者問題解決のため第三者への譲渡(M&A)を模索していました。

ご相談をお受けした後、当社の持つ豊富な買い手候補先企業から可能性のありそうな先をリストアップして、打診をはじめたところ全国展開している大手薬局チェーンをはじめ、県内に店舗を持つ薬局チェーン等数社が興味を示したものの、スーパーのテナントのため、マンツーマンの門前スタイルよりも営業時間が長く、人件費が多くかかるという事がネックとなり、結論として「残念ながら当社では難しい」「インストアは慣れておらず自信がない」という回答が続きました。

そんな中、県内の小規模企業(地元の同じスーパー内で薬局運営をしている会社)K社が興味を示しているという情報がN社長のもとに入りました。
K社は、Y社長の息子さん(30歳、薬剤師)が大手薬局チェーンを辞めて跡を継ぐため実家に戻ってくるというタイミングで、ちょうど業容拡大を考えているとのことでした。
K社への詳細資料の開示と質問事項のやりとり、諸条件の調整、デューデリジェンス、今後の運営に関する打ち合わせ等を経て、N社長の希望条件については当初より若干譲って頂きましたが、ご両者の誠実な対応でお互いの信頼感も醸成され、このたび無事に会社の株式譲渡契約が完了し、M&Aが成約しました。

67歳の経営者(薬剤師)から30歳の経営者(薬剤師)にバトンタッチをする。次世代へと会社(事業)がそのまま承継され、新たな体制でスタートを切るという理想的な事業承継M&Aとなりました。M&Aはリタイア年齢に差し掛かった薬局経営者の有力な事業承継の手段として今後も活発に行われていくものと思います。
お手伝いが終わった時に感謝され、事業が上手く引き継がれ、しばしの時を経てからも感謝されるような良い縁組(M&A)を今後も丁寧に手掛けていきたいと思います。

本件に関するご照会・調剤薬局事業のM&A(売りたい・買いたい)のご相談については弊社 竹内 宛てご連絡ください。