Ｓ社は介護事業のほか、不動産事業、飲食業等を展開している会社です。
今後の事業の選択と集中のため、かねてより介護事業（訪問介護事業）の譲渡を検討していました。対象事業はグループ全体の年商の１０％程度の規模で、年商約１億５０００万円で、都内に複数の事業拠点を持っていました。
一方、Ｔ社は神奈川県に本社を置く産業用ガス卸売業を営む会社であり、本業である産業用のガスのマーケットが伸び悩む中、Ｍ＆Ａを上手く活用しながら、人材派遣事業や介護事業等に参入し、事業領域を広げている会社です。高齢者人口が急増する今後の首都圏エリアのニーズを見据えて、グループホームの運営をはじめ介護事業のウエイトを高めたいという意向を持っていました。当初からＳ社の事業譲受に非常に前向きで、Ｓ社もＴ社も共に過去に買い手として当社の仲介でＭ＆Ａ取引を行ったことがあり、当社との信頼関係も出来ていたことから、案件は概ね順調に進み、成約に至ったものです。
Ｔ社主導の新体制のもとで介護事業が今後成長・発展していくように、期待したいと思います。

現在、介護業界は、買い手が比較的多い業界となっています。事業の性質上、利益率は決して高くないものの、少子高齢化の進展により底堅いニーズがあるためです。有料老人ホーム、デイサービス等の施設系介護事業は特に買いたいというニーズが多いため、現在売り手市場となっています。良い形でお手伝いが出来ると思いますので、事業承継に悩まれている経営者の方、是非ご一報頂ければと思います。

事例一覧へ戻る